「伝統ある鎖引き時計 リヒャルト ランゲ “プール・ル・メリット”」 12月13日

こんにちは、銀座エバンスの稲田です。
インフルエンザが流行っているそうです。
みなさま、予防と対策をしっかりなさってご自愛くださいね。



さて、本日はランゲ&ゾーネからリヒャルト・ランゲ プール・ル・メリットのご紹介です。
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このモデルのリヒャルト・ランゲとは、実在した人物へ敬意を表し、名付けられたシリーズ名です。
創始者フェルディナント・アドルフ・ランゲの長男として生まれたリヒャルトは、1868年にランゲの工房の経営を受け継ぎます。
それまでの時計製作に、最新の科学を取り入れることを彼は推進しており、リヒャルト・ランゲが考案して特許を得ているものはその数27件にも上ります。
中でも最も重要な特許は、ひげゼンマイにベリリウムという合金をほんの少し加えることにより、歩度が劇的に向上するものです。実はこの技術は現在ランゲ&ゾーネだけでなく、ほぼすべての高級機械式時計に採用されているそうです。

リヒャルト・ランゲという人物は、多くの偉大な時計師が出ているランゲ一族の中でも、一番の発明家で彼の発明により、高い精度を持つ化学観測用“デッキウォッチ”が誕生しました。
この時代科学者や探検家にとってデッキウォッチは欠かせないものであり、海上ではマリンクロノメーター(木枠に収められ、船の揺れに影響されず水平に保たれている大型時計)と共にとても大切にされていました。主に海軍に支給されていたもので、現在稀に“ランゲ&ゾーネ”の名の入ったデッキウォッチがアンティーク市場に出るそうです。

デッキウォッチと呼ばれる所以は、先に述べた木枠に入った大きなマリンクロノメーターの補助的な役割を果たせるよう、同じく木枠に入れて使われていたためで、ここでいうデッキウォッチとは実は懐中時計のことなのです。
デッキウォッチには正確な精度と共に、明確な視認性が不可欠でした。
この特性と伝統が今回ご紹介するリヒャルト・ランゲ プール・ル・メリットのコンセプトとなっています。

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この文字盤は3つのパーツで構成されており、その材質はエナメルでできています。
ひとつめは目盛りとローマ文字の部分、ふたつめは一段低くなっていてランゲのブランドロゴが入っている部分、3つめはスモールセコンド部分です。
この小さな3つのパーツに繰り返し繰り返しエナメルを丹念に塗り、800℃もの温度で焼いていくという大変な工程は、熟練の職人の手作業によるものです。
それぞれ30段階にも及ぶ複雑な工程を経て製作された文字盤は、眩いばかりに真っ白に輝くエナメル文字盤となり、リヒャルト・ランゲの顔として永遠に色褪せることはありません。
そしてこのエナメルの美しさを更に引き立てるように、シンプルで明確な視認性を持つデザインが設計され、ブルーの色を持つ焼き針で完璧なものになるのです。

モデル名である“プール・ル・メリット”とは、科学や芸術の分野で功績を挙げた人物に与えられる、かつて繫栄したプロイセン王国の勲章のことです。
ランゲ社は高精度の時間計器を製作したという自社の素晴らしい功績を讃えるため、この名誉ある勲章の名をモデルに冠したそうです。このモデルが、ランゲ&ゾーネの最高峰のモデルのひとつだと一目でわかるようこの名が付けられたのです。

プール・ル・メリット。その名を冠するモデルすべてに“チェーン・フュジー”という機構が備わっています。この機構にはその名の通り「鎖」が備わっていて、トルク(回転力)と精度を一定に保つための複雑な仕組みです。機械式時計はゼンマイが解ける力で針を動かしているのですが、ゼンマイを巻き上げた直後と緩んで解けてきた時とでは力の差が生じてしまい、精度が落ちてしまいます。
この力を一定にするため、香箱と円錐形の滑車(フュジー)をチェーンで繋ぎ、チェーンが香箱に巻き取られていくことで、フュジーを経由しゼンマイの力が輪列に伝えられ、トルクを安定にすることができるのです。ゼンマイを巻いている時にフュジーが逆回転したとしても、動きに支障の出ないよう段階式の遊星歯車が内蔵されています。チェーン・フュジーとは、自転車の変速機のような機能と表現すれば分かりやすいですね。

また、ゼンマイを完全に巻き上げてしまわないよう、チェーンに取り付けられたリベット(鋲びょうのこと)がレバーを動かし、停止用の爪が角穴車(ゼンマイを巻くための歯車)と噛み合う仕組みとなっており、更にはゼンマイが完全に解けきってしまうのを防ぐ仕組みも内蔵されています。
先に述べたこのモデルのコンセプト、デッキウォッチとマリーンクロノメーター。海に出る時に命が懸かっていた時計ですから、極めて正確な精度が求められていました。この機構はチェーンだけでなんと、636個もの部品から構成されていて、その長さは152mm、総部品数は915個にも及ぶそうです。

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もともとチェーンフュジーは懐中時計に搭載されている大きな機構なので、もし腕時計にしようとすれば大きく分厚いものになってしまう所を、さすがランゲですよね。同社らしいシンプルな文字盤の下には繊細で緻密な機械がコンパクトに纏められ、更にドレスウォッチとして欠かせない薄さを兼ね備えています。
パワーリザーブが36時間、そしてシースルーバックからチェーンフュジーのなめらかな動きをご覧いただくことができます。
またランゲ&ゾーネでは、テンプを支える受けの部分に、熟練の職人の手彫りによる彫金を施すというのが伝統ですが、このモデルでは更にもう一箇所(アンクルと四番車の受け部分)にもっと細かい彫金を施しています。
これは何より伝統を重んじるランゲ&ゾーネ社が、鎖引きを完璧に再現し、更に正確な精度を備えた上、使い手の立場に立った設計を持つ最高傑作のひとつである証です。

使われている部品数だけを聞いてもわかりますが、この時計の製作は極めて難しく、そのため限定200本のみの生産です。極めて稀少なこの一本は海外でも見付からず、日本でもここエバンスのみでしかご覧いただくことができません。

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このモデルは顧客様からの大切なご委託品です。
この機会にお見逃しのないよう、是非一度ご来店下さい。
ご興味のある方は私までご連絡くださいませ。
みなさまのご来店、心よりお待ち申し上げております。









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by evanceblog | 2016-12-13 11:00 | その他